第6期研修チーム第5回研修会 宗家研修

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平成26年6月22日 ~ 23日
開催場所:御宗家、裏千家学園、大徳寺、がんこ高瀬川二条苑
参加者数:計49名
講師:栗栖 正博 氏

行事内容

6月22日(日)

夕食懇親会
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6月23日(月)

1.開講式
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2.講義研修 演題「懐石」
(株)たん熊北店 代表取締役 栗栖 正博 氏
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3.昼食
4.宗家拝観・呈茶
5.大徳寺三門(金毛閣)拝観
6.聚光院拝観・利休居士墓参

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所感

梅雨の時期でしたが、宗家研修の日は見事に晴れ、暑いくらいの一日となりました。
学園での開講式に続き、栗栖先生の懐石についての講義は、流れに沿った非常にわかりやすい講義で、プロジェクターに映し出される料理のどれもがみずみずしい美しさで、非常に美味しそうでもありました。
いつか機会があれば是非お料理をいただいてみたいものです。
昼食に続いて、いよいよ宗家の拝観をさせていただきました。
工事中であるとのことで拝観できる範囲は限られていましたが、その古くから脈々と続く伝統が、其処此処に感じられ皆新たな感動に包まれておりました。
またご説明を頂いた水谷の方が、高岡のご出身で緊張の中にも和やかな時間が流れました。
その後は、大徳寺へ場所を移し、金毛閣と聚光院の拝観と利休居士のお墓参りをさせていただきました。
金毛閣からの眺めは素晴らしく、また利休居士の立像を拝観し、一般公開されていない貴重な場所を見せて頂いたことに深く感謝するとともにお茶を続けてきてよかったという思いと、これからも精進していこうという思いが皆に溢れました。
利休居士、歴代宗匠にお参りをさせて頂いて、今回の宗家研修は終了となりましたが、前日の夕食懇親会も共に過ごした事もあり、終始和気あいあいとした雰囲気で気さくな楽しい時間となりました。
この貴重な体験はそれぞれの青年部へ持ち帰り、今回参加できなかった会員にひとりでも多く宗家研修のすばらしさを伝えて参りたいと思います。

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Report

高岡青年部 瀧本 周子

今回の研修会は京都、宗家研修でした。
始めに、淡交会総本部事務局長 橋本一郎様より孔子の弟子二人を例に、捉え方や違いや人の上になる立場に必要なことを教えていただきました。
私は、四年前に今日庵訪問の機会を賜りました。憧れの今日庵を前に感動と興奮で、歴史の重みを感じることに欠けていたように思います。今回訪問に向け、何を観てくるべきか何か感じることができるか、そんな曖昧な思いと不安感を抱きつつ兜門をくぐり抜けました。
打ち水が撒かれた敷石、大きな赤松、青々した木々に迎えられ、新しい平成の大茶室と大改修を前にした今日庵の佇まいが、相反する形で存在していました。全ての点前にも、季節にも、茶室にも陰と陽があります。大改修を目にして、陰と陽の繰り返しにより受け継がれてきたことに気付きました。またそこにある歴史の重みとその時代に流れてきた万物の命を感じることができたように思います。

講義ではまた、たん熊北店代表取締役 栗栖正博先生から懐石の詳細な説明と作法を教えていただきました。季節だけでなく、亭主の思いが一つ一つの器にも配慮されていること、茶事一連の趣向があることを知り、今までの茶事一つずつに感謝の念が生まれました。

午後からは大徳寺聚光院の拝観と金毛閣の拝観が許されました。教科書で見たことのある狩野派の襖絵を目にして、そこに秘められた価値や四百五十年近くもの長きに渡り守り抜いてきた思いが、新しい形で後世へ受け継がれていくことに感激しつつ、利休居士像の前で、なお一層精進していこうと強く思いました。

今回、貴重な経験と学びの場をお与えいただきました坐忘斎御家元様、鵬雲斎大宗匠様誠にありがとうございました。またお忙しい中丁寧にご指導いただきました事務局の皆様方、栗栖正博様、誠にありがとうございました。

中越青年部 山口 あすか

第5回研修会、宗家研修に参加してきました。
夜行バスから降り立った早朝の京都は、小雨が降っていました。楽しみにしている懇親会が若干心配になりましたが、天気の回復を祈り、研修一日目をスタートさせました。
今回は研修チーム以外の青年部の方々もご一緒できるとのことでした。なかでも私の所属する中越青年部の先輩方が多数参加してくださって、すごく励みになりました!

一日目は懇親会とのことだったので、時間まで新潟仲良し三人組で嵐山を観光してきました。思っていた通りの珍道中でしたが、笑いの絶えない楽しいひとときでした。
今日のメインである懇親会は、憧れだった川床で開催。
心配だった天気も崩れることなく、心地よい夜の風を感じながら楽しい時間を過ごすことができました。川床も、お料理で頂いた鱧も初めての体験でした。目にも鮮やかな京都の料理。卒業茶会や今後の参考になりました。

二日目、緊張の宗家研修。
天気に恵まれ、真夏のような暑さでした。
実際に見た兜門は想像していたよりも小さく、苔むしていて趣と歴史が感じられました。
今日庵の拝観できるところは限られていましたが、露地の青々とした緑、薄暗い茶室、そのすべてに感銘を受けました。
御宗家にお伺いする前に、裏千家学園の先生がおっしゃっていた、なんでも積極的に取り組みなさいという言葉が頭をよぎりましたが、圧倒されてしまって実行に移せなかったのが少し心残りですが、それくらい始終、只々感動していました。

拝観後には平成茶室でお呈茶を頂きました。
エレベーター完備のクーラーの効いた広いお茶室で、足の不自由な方など誰でもゆっくりくつろげるやさしいつくりになっていました。
そして流れるような美しいお点前とお運びにすごく感動しました。一番印象深かったのがお運びのスピードです。決して忙しいわけではなく、無駄のない動きでした。それには日々の積み重ねが大事なのだと、改めて思い知らされました。
ここで学んだことを今後に生かせるように、より一層努力しようと思います。

この後は金毛閣で利休居士像を拝観することができたり、お墓参りをさせていただいたり、本当に貴重な体験をさせていただきました。
この京都での二日間は一生忘れられない思い出になりました。
これもブロックの役員の皆様方と講師してくださった先生方の並々ならぬご尽力の賜と思います。
青年部の先輩方、研修チームのみんな、多くの方々のおかげで私は茶道だけでなくいろんなことを学ばせていただいて本当に幸せです。この感謝の気持ちと初心を忘れず、これからも日々精進していこうと思います。

 

長野県青年部 藤森 のぞ美

「ご宗家に伺うと初心に戻れる気がするよね」と、社中のお姉様方に送り出してもらい、宗家研修に参加させて頂きました。
梅雨の合間の晴天で暑いほどの良いお天気でした。

午前中の講義では栗栖先生から流れに沿ったわかりやすい懐石のご説明と、「おもてなし」の心についてお話しいただき、とてもワクワクしました。
お昼を頂き、午後はいよいよ宗家を拝観させていただきました。
昨年、初めて長野県青年部での宗家研修に参加させて頂いた時には、終始緊張するばかりでしたが、今回はもう少し落ち着いた気持ちで楽しませて頂く事ができたと思います。
御宗家の清冽な空気の中で、佐渡のブロック会員大会の茶名拝受者・新入会員の集いで拝聴したお家元様の割り稽古の大切さのお話を思い出しました。
「稽古とは一より習ひ十を知り 十よりかへるもとのその一」
私は、まだまだ十を知るまでには至りませんが、時にはこれまでに経験したことを踏まえて一に戻り、初めての頃の一よりも少しでも深く何かを感じることが出来るように日々精進したいと感じました。

今回の宗家研修で慌ただしくこなしている毎日から少し離れて初心に帰ることが出来、何事も、昨年よりも今年、昨日よりも今日、今日よりも明日へと少しずつでも成長していきたいと強く感じました。

このような貴重な経験をする機会を下さった、ご宗家・総本部・役員の皆様に感謝申し上げます。
研修前夜の懇親会や研修中にご一緒させて頂いた皆様も、楽しい時間をありがとうございました。
また次回、研修でお会いできるのを楽しみにしています。