七尾月釜

平成29年12月10日(日)
開催場所:花嫁のれん館 寄合い処みそぎ(七尾市馬出町ツ部49)
参加者数:計87名(青年部12名、その他75名)

行事内容

昨年は「クリスマス」をテーマにしましたが、今年は「赤穂浪士」にしてみました。待合に木村雨山の船の絵の短冊、本席の床には坐忘斎御家元の常行一直心、花入は桂籠、香合は矢口永寿の陣太鼓、釜は宮﨑匠で三猿、棚は烏帽子棚、水指は桶川、棗は濱高靖峰で塩釜蒔絵、茶杓は成瀬宗臣の老松、茶碗は黒織部、替えは李朝青白磁の塩筒形、建水は浄益の槍の鞘、蓋置は駅鈴、菓子は梅屋のかがり火、菓子器が上野焼、お茶は上林の等伯を使いました。
薄茶二服点てで、干菓子が山川に蕎麦板、菓子器は各ブロックの地図が蒔絵で描かれていてブロックの方たちが作られたものをお借りしました。北陸信越は、山中塗の谷口博山の作りでした。
お客様は、道具の説明を聞かれるたびに感心されたり、笑いがおこったりしていました。

所感

赤穂浪士ということで、どこかに浅野内匠頭と吉良上野介を入れたいと思い、釜は匠の名前で表し、主菓子の菓子鉢に上野焼で上野介に表してみました。待合の船の絵は、本当は宝船があれば良かったのですが、討ち入り前日に両国橋で赤穂浪士の大高源吾と俳句の師匠である宝井其角が出会い、そこで其角が「年の瀬や 人の流れと 人のみは」と言い、大高源吾が「明日待たるるその宝船」と答えた船として掛けました。お軸は、赤穂浪士の意思の強さを表し、花入は討ち入りが終わり、吉良の首を奪還されることを避けるため、行進の際には桂籠を風呂敷に包み槍の先に高々と差し上げたといわれるので使いました。陣太鼓は討ち入りの際に大石内蔵助が鳴らしたということで使いました。烏帽子棚は、松之大廊下で浅野が吉良を斬りつけた際にかぶっていた帽子ということで。棗や茶碗に塩に関係あるものを使ったりしてみました。