東海ブロック研修会 参加報告(No.3)

Report

ブロック間交流レポート 東海ブロック

福井青年部 小野谷 佳剛

6月3日〜4日に東海ブロック50周年研修会「青年部で、より豊かに集い、学び、つながろう」に参加させていただきました。
今回は秋の私達福井青年部が主幹の第50回記念北陸信越ブロック会員大会の為の視察も兼ねての参加でした。私にとっては他ブロック青年部行事の参加が初めてで噂には聞いていましたが内容がまるで違うのに驚きました。北陸信越ブロックで行っている研修会の規模を大きくして、しっかりとした茶席を付けた感じの行事となっていました。
それ以外にも、記念大会だからかもしれませんが一緒に参加する親先生や青年部OBの熱心さに驚き、茶席では学茶と上手くコラボしていて、普段からの青年部との連携が上手く行っているからだろうと強く感じられました。この点は福井青年部も親支部や学茶との連携において普段どれだけ一緒に行事をしたりと絡んで行けるかどうかが大切な事だと強く感じました。
1日目はホテルメルパルク名古屋で執り行われて、参加人数(420名ぐらい)の多さから、総本部報告、全国委員会助言、講演会、記念式典、懇親会という流れで、主に私達参加者は色々な方のお話を聞く内容の研修スケジュールとなっていました。総本部報告では、事務局長兼組織部部長の長谷川義翁さまのお話で、各ブロックの地区大会の目的は「宗家総本部と地区との融和」であること、大宗匠が今年94歳になられること、お家元が61歳になられて、益々お元気でおられるとのご報告。青年部関連ではNC2018が来年の3月2日〜4日に500名規模の予定で開催されること、6月にはお家元主催で熊本での奉仕事業を予定していることなどをご報告いただきました。全国委員会助言では、全国委員会の山本嘉子総括幹事から、昨年のいわきで開催したNC2016からの東北とのご縁の話や被災地に寄り添うような活動の大切さなどのお話をいただきました。講演会では、幸兵衛窯8代目加藤亮太郎講師のお話は大変勉強になる内容で、美濃焼きから織部焼きへと続く変換の歴史など、私自身があやふやなところが各焼物の特徴と焼くための窯という視点からも、穴窯から登り窯への形状の変化などを交えお話されて、大変分かり易く、桃山陶と言われる焼物の理解と共にとても興味が湧く内容でした。
続く記念式典の伊住公一郎さまのご挨拶では、青年部活動において失敗を恐れないチャレンジの大切さをご自身の経験を踏まえて分かり易くお話されていました。青年部とは物事への挑戦をもって自分の成長につなげる場所だと再確認させていただきました。
運営面では研修会なので当たり前なのですが、研修がメインで今回は外部講師の講演が行事の主軸になっていました。それは、その講演の内容次第で大きく参加者の評価が変わるという側面を持っています。運営側は準備段階で、どのような学びを得る為に誰に講演を依頼するのか、その講師に何を喋って欲しいかを意思を持って準備しないと、講演自体始まってしまったら運営サイドは一切手出し出来ない訳ですから、事前準備次第で全てが決まってしまうのだと再確認出来て、目的をもった準備の大切さを強く感じました。
その他では、福井青年部として参加したリーフレットコンベンションでは、東海ブロックの各青年部のクオリティの高さに驚きました。年々レベルが上がっているそうで、これは、毎回異なる手法で、会員増強というテーマは同じでも、PRポスターや名刺など実用的に使える物で競い合った成果だとおしゃっており、確かに作り上げた物が無駄にならない有効なやり方だと感心しました。この企画は是非私達のブロックでも取り入れると良いのではと個人的に感じました。
その後の懇親会の印象は、私達の様な他ブロック参加者にまで、皆んなの前で一言喋れる時間(結構長い時間)を作ってくれるなど、自分達青年部以外への気配りがとても良く出来ていると感じました。ただ、当然ですが他ブロックの行事でありますので、そこはわきまえて挨拶も短くまとめて運営に迷惑を掛けないような配慮が必要だったと、その場での正しい状況判断が上手く出来なかったと個人的に反省しております。
初日を通して、運営は宗家の御臨席とはいえ通常の運営より特に変わった場所は見つけられなく、御家元の場合はこうは行かないだろうと思いながらも、やるべき事をちゃんとやる事が一番の行事成功への近道だとあらためて感じました。
2日目の茶席は徳川美術館で行われました。先ず青年部席が無いことが驚きでした。50周年が関係している特別な行事だったからかもしれませんが、青年部OB主体の親支部の先生方が濃茶席を、その親支部先生が教えている学茶の生徒が主体で薄茶席を運営されていました。当然ながらとてもレベルの高い濃茶席に感銘を受け、亭主の先生の余りの博識ぶりに敬服し、御一緒させていただいた主客のパスト全国委員の知識レベルの高さに、これが茶席の素晴らしさだと感動しました。いつかはこの様なレベルの高い一座建立の茶席を福井青年部で出来たら良いなあと心から思いました。
薄茶席は、本当に若さの感じる学生主体の席で、これも福井青年部も学茶とこのように一緒に行事を出来たらと思いながらの席入でした。
この茶席については、やはり青年部自体が席を持たないこと。これは1日目と同じく茶席という行事の主軸が外部依頼になるということです。担当青年部は運営のみに力を発揮すればいいということですが、言い換えれば、担当青年部はいかにスムーズに席への案内を行うか、茶席を行ってもらう人に自分たち運営側の想いをどれだけ伝えられて、その想いを汲み取った茶席を実現してもらえるかどうかで行事が成功出来るかどうかが決まってしまうということです。これは、運営のみの担当青年部は通常行事より遥かに確実で精度の高い運営を求められるということ。1日目の式典講演会においても同様でお客様の入退場から来賓の迎え方、司会進行などあらゆる面での精度の向上を求められる。その為にリハーサルを繰り返して行うなどの準備を怠ってはならないということです。いかに目的をちゃんと持っての事前準備をするか。運営側は、そこに青年部としての学びがあることを良く理解して会員にその旨をよく説明して運営しないと行けないんだということが学べました。
今回は講演会も茶席も、とても素晴らしいと参加者の立場の私は感じましたので、それこそ、しっかりと準備をされたのだろうと思いました。
最後になりましたが、貴重な経験が出来るチャンスを下さいました、吉田ブロック長、
安ヵ川幹事長に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
そして、皆様、そのような機会がありましたら、それこそ前のめりでご参加いただけると自分の成長の一助に必ずなると思います。今後さらなる皆様への青年部活動への奮ってのご参加を強くお願いして、東海ブロック50周年行事の報告とさせていただきます。
ありがとうございました。