近畿第一ブロック 令和元年度ブロック研修会 参加報告③

2019年5月25日(土)26(日)@京都ホテルオークラ、清水寺成就院

参加報告

富山青年部 松井美紀

令和元年度の近畿第一ブロックの研修会に参加させていただきました。
5月とは思えない暑さの中、会場入りし、お呈茶にて一息つくことができました。

式典の後の講演研修会は、「「懐石」料理の歴史」という題で
茶道史研究家の神津朝夫先生を講師にお迎えして開催されました。
これまで、料理人の方の実際的な「懐石」料理の講演を何度か拝聴したことは
ありましたが、学術的な「懐石料理」についてのお話ははじめてで、
とても興味深く拝聴させていただきました。
いずれのお話も分かりやすく、とても面白いお話ばかりでしたが、
用語の解説は非常に興味深く思いました。
特に印象に残ったのは、懐石料理の成立についての解説で、
本膳料理を千利休が「わび」させて質素な一汁三菜の懐石料理を成立させた
という一般的な説とは違う説があることを解説してくださいました。
懐石の成立について、様々な説があることが新鮮に感じられ、
懐石料理の歴史をもっと深く知りたいと思いました。
歴史やいわれを知ることで「懐石」についての理解がより深まるように感じました。
茶事を行う上で、大変重要な存在の「懐石」が、「お茶のお稽古」という観点では、
あまり重要視されていないことがもどかしく思われました。
茶事を開催することの大切さを感じ、「お茶会」ではなく、
懐石を含む「茶事」を実施したいと改めて思いました。

二日目のお茶会は、
京都四青年部連合会の方々によるもので清水寺の成就院にて開催されました。
私は一席目のお席に参加させていただいたのですが、
朝一の清水寺付近はひとけが少なく、
すがすがしい気持ちで参加させていただくことができました。
また、会場となった成就院は、普段、一般公開されていないとのことで、
貴重な体験をさせていただきました。
素敵なお庭を拝見しながらのお席で、
このお庭は「月の庭」と呼ばれているそうです。
機会があれば、夜にお庭を拝見し、「月の庭」を満喫してみたいと思いました。
お茶席は、5月のしつらえということで、
主幹の京都四青年部連合会に在籍の作家の皆さんが作られたお道具を使い、
とても楽しく、素敵なお席でした。
清水寺の拝観料も含まれており、帰りに清水寺を見学して、
清水寺を満喫することができました。
来年は、天橋立だそうで、御縁があれば、参加したいと思いました。