関東第三ブロック 第39回ブロック研修会 参加報告

関東第三ブロック 第39回ブロック研修会に参加して

富山青年部 松井美紀

2018年11月18日にローズホテル横浜で開催された関東第三ブロックの研修会に参加させていただきました。
午後からの1日の研修でしたが、大変内容の濃い研修会でした。

講演会は、今日庵業躰 石川宗浩先生を講師に「水屋のはたらきについて」のお話を拝聴いたしました。
水屋の由来、部屋としてのしつらえについてと大寄せ茶会での水屋での在り方や心構えなど、とても実践的なことを伺うことができました。
また、今は使われなくなったお道具の一つである「水濾杓」を通して、茶道が成立した当時の常識や風習などを知るよいきっかけになるとのことで先生の水屋にはおいているとのことでした。お点前の所作の由来を知ることで、手順ではなく自然な振る舞いとして理解を深めることができそうだと思いました。

総本部報告では、総本部主査 橋本一郎様のお話で、大宗匠が提唱された「青年会」の内、親支部との関係性で放任主義の親支部と強いバックアップ体制があった支部の「青年会」とでは、親支部からのご支援をいただいた「青年会」が活発に活動を続けられたというお話をされていました。やはり、親支部との絆の深さは大切であることを感じました。
また、総本部総評では、同じく橋本一郎様から組織を運営するにあたり、リーダーとして明確な目標を掲げそれに向かって試行錯誤を重ねる際に、「数値」と「論理」で考察をしていくことの意義深さについて認識することができお話を伺うことができました。

その後の研修で私は「育成委員会」として支部の先生方とともに青年部の今後についてディスカッションさせていただきました。
ディスカッションの前に鎌倉支部副支部長 ポスト全国委員の宮本英光先生からのお話で、「育成」には二つの意味があって、青年部の「育成」委員には、芋虫を蝶々にするための「育成」ではなく、小さな芋虫を大きな芋虫に「育成」するためのお手伝いを、つまり青年部の会員増強のお手伝いをお願いしたいというお話がありました。
支部でも会員減少が問題となっている昨今、青年部を「育成」することは、淡交会会員の「育成」にもつながっており、青年部の「育成」は青年部だけの問題ではないと思います。
こうやって親支部の「育成委員」の先生方と活発に意見交換ができる場があるというのは大変驚きました。親支部の先生方と一緒に活動することで、親支部と青年部とのつながりが強く、また、それをより強固にすることができるように感じました。
また、育成委員会のディスカッションの際には、関東第三ブロックの単位青年部へのアンケート結果による資料がたくさんあったのですが、支部の先生方にも5年後の青年部についてのアンケートを実施していらっしゃいました。
こういったことも、支部と青年部との良好で密接な関係を伺い知ることができたように思います。

私は参加しておりませんが、分科会が行われており、「笑顔でつくる青年部行事」というテーマで模擬青年部によるディスカッションが行われ、懇親会でその行事のテーマや内容などでどの青年部行事に行きたくなるかというコンテストが行われました。発表の仕方など、どのグループも大変面白い発表で素晴らしいと思いました。

他ブロック間「交流」とはなっていますが、地域性の異なるブロックで親支部との関係性、青年部の問題点などに触れられる場に参加出来て、大きな刺激を受け、大きな学びと気づきを見つけることができます。
常識や当たり前が一つではないこと、私の「常識」だけでない「常識」があるのを認識できるこのような研修会に参加することは、大変意義深いことであると認識いたします。
「他ブロック」間交流への参加が難しいようなら北陸信越ブロックでもブロック研修会を開催しており、こういった研修に参加して他青年部との交流を深めることは、自分の青年部の問題点や改善点の発見につながるのではないかと思いました。

また、懇親会では、北陸信越ブロックからは私一人が参加となりましたが、諸先輩方のおかげで関東第三ブロックのたくさんの方々から暖かいお声掛けをいただきました。こうやって御縁を深めていけるのも青年部の良さであり、他ブロック間交流の良さであると実感いたしました。
ぜひ、この意味深い学びとあたたかい気持ちが感じられる他ブロック間交流にたくさんの北陸信越ブロックの皆さんが体験することができるといいなと思いました。

研修会で大変お世話になった関東第三ブロックの皆様、参加する機会を与えてくださった北陸信越ブロックの皆様に感謝申し上げます。