平成30年度 ブロック研修会・ 第1回ブロック協議会・ 第8期研修チーム第4回研修会


平成30年4月21日(土)~22日(日)
開催場所:山代温泉 白山菖蒲亭(石川県加賀市)/加賀市文化会館(石川県加賀市)
参加者数:計56名
講師:谷村丹後氏、荒木実氏

行事内容

本年のブロック研修会は、第1回ブロック協議会を含み、第8期研修チーム第4回研修も兼ね、石川南支部内加賀市の会場にて開催された。
受付、呈茶の後、まずはブロック協議会が行われ平成29年度行事、会計の報告や30年度の予定などについて協議した。
呈茶ではNC2018の記念茶碗や、チャリティー展観当選品、ブロック内作家の作品等を用いて「NC2018帰ってきました茶会」とした。
ブロック協議会では、協議会メンバー以外の参加者および研修チームには傍聴していただいた。
次に谷村丹後氏を講師にお招きし、茶筅の種類や歴史などについて講演していただいた。
懇親会では、谷村氏のことや講演の内容からクイズが出題された。


2日目は参加者がいくつかの班に分かれ、事前のブロック内青年部のアンケートや会員数等の調査結果をもとに現状や今後のことについて広く意見を交換し、会員増強、辞める人の減少に向け、班ごとに結果を発表した。
この時間帯に、研修チームは別の会場にて荒木実氏を講師に迎え、楽焼の茶碗作りを体験した。

研修終了後、合流し、閉会となった。

所感

今回の研修では、奈良県より谷村丹後氏を講師に迎え、日頃よりお世話になっている「茶筅」について講演していただいた。会場や人数の都合上、実演はできなかったが、各流派で使われている茶筅の種類や、形状による使い勝手や持久性などの特徴は、普段は意識して実感することのなかったものであり、今後、茶筅を選ぶときに参考にしたいと思った。
また、高価な煤竹の茶筅が、表千家で通常の点前に、裏千家では貴人点にて付き添い用に使われることを不思議に思っていたが、煤竹が昔はどこの家にもあるありふれた材料だったとの由来を聞き、とても納得できた。
形状について、穂先の曲がりの強いものほど先が折れやすいというのは、これまでなんとなく感じていたとが、はっきり確認できてよかった。

2日目には、ブロックや各青年部の会員数の推移や年齢の分布などを事前に調査し、その結果も踏まえて近年の青年部について話した。青年部内のことについては、外部から依頼される呈茶が多くなると、自分たちのやりたいことをやる余裕を持てず、楽しみにくくなってしまうことや、会員増加のためには、多くの特殊な常識や作法のために茶道に踏み込みにくくなっていることなど、いくつか印象に残る問題を確認できたので、今後の活動の参考にしたいと思った。

研修チームは、部長やブロック役員を招いて行う「研修チーム卒業茶会」の打合せを懇親会後に行い、長時間協議を続けていた。顔を合わせて相談する機会をなかなか持てず、限られた時間を余さず使おうとしていて、自分もがんばらなくてはならないと思った。
 
研修チームの卒業茶会打合せにおいては、まず、茶会全体のテーマや構成について、その後、各担当毎に分かれ、茶席、点心等の具体的な内容について話し合いがおこなわれた。なお、前回中止となった茶会会場の下見については改めて日を設定し、打合せと懇親会を合わせて行うこととなった。

第1日目の研修、茶筅師 谷村丹後氏の講演に続き、2日目は、らくやき工房の荒木実先生の指導のもと、各々が茶碗を制作した。荒木先生は工房をひらくに至った経緯や日頃の活動などの話を交えながら和やかな雰囲気のなか、丁寧に指導してくださった。当日は手づくねとへらによる削りで形成までをおこない、後日、釉薬掛けと窯入れをおこなった。窯出しされたばかりの、色(釉薬)や形がさまざまな茶碗が並べられると、茶会のより具体的なイメージも浮かび、楽しみな気持ちになった。