第31回とやまチャリティ茶会(富山)

 

令和3年10月3日(日)9:30~15:30
開催場所:総曲輪レガートスクエア貫通通路
参加者数:青年部16名親支部17名その他161名

行事内容

芸術の秋。食欲の秋。日本の伝統文化に触れ、お茶を身近に感じていただき、チケット代の一部を日本赤十字社に寄付させていただくチャリティ茶会を開催しました。

新型コロナウイルスの感染対策のため、今回の会場は屋外としました。また、お出ししたお茶碗をお持ち帰りいただけるように、陽山窯の水野雅之さん監修のお茶碗をご用意しました。待合では水野雅之さんから頂いたメッセージ動画と富山青年部の活動紹介動画を上映しました。

テーマは秋。菊も見ごろを迎える美しい季節であり、旧暦の重陽の節句も近いことから、受付には魔除けの茱萸(グミ)袋を飾り、菊の花を手水鉢いっぱいに浮かべた花手水を会場内にいくつも並べました。点前座として畳を二帖敷いた台を設え、傍らには野点傘を立て、鵬雲斎大宗匠のお筆で「和気生寿福」の短冊を掛けました。また、お点前中も季節を感じられるように、点前座の奥には様々な高さのススキを並べました。

お席では置き水指の点前でお茶を一服差し上げました。水指には、鬼の名を持つ土の水指と木の塗蓋である信楽焼の鬼桶水指を用いました。五行思想において丑寅の方角にあたる鬼門から訪れる鬼に、丑寅が内包する土の気(丑)と木の気(寅)の役割を与え、置き水指の点前により、お席の最後まで木火土金水の一役を担わせることで全体の調和を図りました。鬼の鎮静と調和を祈り、お越しいただいた皆様に幸せが訪れるよう願いを込め、今回の茶会のもうひとつのテーマとしました。

所感

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を乗り越えて、2年ぶりの開催となりました。

今年8月には感染拡大の第5波が全国に広がり、富山県もまん延防止等重点措置の適用となり、10月の開催も危ぶまれました。また、開催に至るまでも、感染拡大の影響で委員会の開催ができなかったり、茶会の会場が確定できなかったりするなど、前途多難ではありましたが、役員や委員の皆さんに支えられ、無事開催することができました。残念ながら、感染が拡大している都道府県との往来はできませんので、開催案内は富山県内の関係各所のみとさせていただくことになりました。開催の最終判断も調整可能な日程ギリギリまで粘っての決定でした。

大勢のお客様にお越しいただくため、感染対策には細心の注意を払いました。充分な換気を確保できるように会場は屋外とし、お出ししたお茶碗はお客様にお持ち帰りいただけるように必要な数のお茶碗の準備を陽山窯の水野雅之さんにお願いしました。スタッフのマスク着用、消毒、お席のソーシャルディスタンスの確保やお席ごとの消毒、受付でのお客様の検温、手指消毒のお願い等、感染対策を徹底し、安心して過ごしていただけるように努めました。

また、開催1週間前には台風16号が最接近する予報も出ており、天気の心配もありましたが、この日は青空の広がる爽やかな秋晴れとなり、天候にも恵まれました。お客様には久しぶりに屋外でゆったりとした時間を楽しんでいただくことができ、皆様の喜ばれているお顔が印象的でした。数名のお客様からは、柔らかな日差しを受けてサラサラと揺れるススキを背景にお点前をする姿が、まるで絵画のようだとお声がけいただき、私達も大変嬉しく思いました。